どこから来たのか?【芍薬椿】

私が何者であっても身内と家族が大切で、それなのに、家族や身内が危機にさらされるとひとりでなんとかしようとしてしまう。すると何者であるかを忘れてしまう。


事の顛末はこんな感じだと思っている。


ノーベル賞の発表がされた、昨年、私は何者であるかを知らされた。頂点にして、最下層を望む私が何者かにふさわしいための抜擢であったけど、恐れおののき自分が何者であるかを私は常に意識的に忘れたがっていたのかもしれない。


相変わらず孤軍奮闘、身内さえ頼らずにまい進してしまう私に何者かであることをわからせるように昨晩、大きな地震が起きたのだと思う。

神が私に与えられたお役目というのは誠に巨大で、「あなたは自分の十字架を担ってゴルゴダに向かうことを忘れてはならない。それは侮蔑の意味ではなく、担う十字架を皆に知らせるためである」と先週の説教で教えられた。

神は時を選ばれる。しかし、私はその時を常に拒んでいる。事態は粛々と起こるものの、自分が何者であるかの自覚を拒み続けている。だから孤軍奮闘を選んでしまうのだ。


国家転覆の危機にさらされているなんて言うオカルト話はどんな時代にも一定数流されているが、なぜこんな話題がバズるのかと言えば、その時代につつきやすいハチの巣だからであろう。決して理論だてられた謎解きではないから、時代にそぐわない人間やそのハチの巣に価値のない人間はオカルト話を「くだらない」と気にも留めないのだ。

私はどんな時代に生まれても気にも留めない側の人間であったと思う。くだらないと。

もっと理論だてられた真実を知る道を無意識に選んでいくのだと思う。

その根底には常に恋人への愛がある。私が恋人を愛していなければ何者にもなりたくないし、十字架にかかるよりもずっとずっと楽な道を選ぶだろう。知らないふりをするだろうし、嘘をつくだろうし、他人のふりをするだろう。

ペテロが三度イエス様を知らないと言ったのはまだ序の口で、私が同じ立場であればそもそも犯行現場に戻ったりはしない。価値がないと判断すると私たちは自分の何物をも与えようと考えなくなる。労力はもちろんのこと、時間もお金も。

私は何者かになったことを自覚して今はっきりと言うが、身内と家族以外に興味はない。未来永劫。そんな労力をかける義理がないから、裁くつもりもないし、勝手にしてくれと考えている。だけど、家族や身内が泣けば話は違ってくる。急に自分事へと事態は急展開するのだ。興味も義理もない人間への裁きは身内の愛に起因している。


何者かになった私に何者かの友人たちは画面の向こうからこう言った、

「困ったことがあったら言ってねって言ったじゃんかあ!」

彼らは私に呆れている、愛をもって。

彼らは私に怒っている、愛をもって。

彼らは私に失望していた、愛をもって。

なぜか?彼らと私は友人だからだ。

私たちは時代が進もうと過去を見つめようと、どんな時でも身内と家族と友人にしか興味がない。

家族が傷つけられたら相談してほしい、友人たちはそんなふうに私に呆れたのだ。決して世の中を裁きたいわけでも国家転覆を狙っているわけでもない。

なぜなら、ここも神の御国なればだからである。井の中の蛙は大海が神に掌握されていることを知らない。無知の知を知るべきであろう。点数のつかない社会は厳しい、愛がなければ地獄が終着点となる。私たちはどこから来たのかが問われている。何をしたのか?何を持っているのか?なぜやりたいのか?そんなことは聞かれていない。

質問に正しく答えられないものは門前払いされてしまう。どんなにその地位や名誉を望んでも。

不時着していた飛行機がいよいよ整備を終えて動き出す。

碇をおろす暇もない私はどこへ向かっていくのかさえわからない。

しかし、何者でありどこから来たのかということを忘れなければ、もう恐れることもおののくこともないであろう。


イオンで見かけた白人男性はきっと私の友人だ。直接様子を見に来たのだろう。遠いところをはるばるありがとう。良ければ少し日本に滞在して観光していってほしい。私の故郷の長野県もこれからの季節は気持ちのいい時期となる。

ありがとう、私の涙のためだけに日本に来てくれて。











NOVEL OFFICE MT SECOND

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