会社のマル秘とはいわずもがなマニュアルのことである。
MT SECONDに所属している我々は普段さまざまな仕事に従事している。主にクリエイティブなことを本業としながら、言葉を選ばなければ世間の風潮を感じるために保育士や美容師、整体師や看護師、介護士、またコンビニや配送業のアルバイト、事務員やスーパーのレジ係をさせてもらったりしている。
そこでいただくマニュアルにある規則性を見出したのは、DEAD SCREENINGのひとりだった。
「話題、あるじゃん、利用者さんと話すための。あれ、自由裁量じゃないんだって今度働くところ」
「なんで?」
「思想・信条はセンシティブなものだから当たり障りなくするためなんだって」
「なるほどね」
「聴かれたときのマニュアルだから、自分から話すわけではない。マニュアルに沿って話せばいい、楽だよね、初心者でも。会話術までマニュアルなんて俺知らなかったからビビった」
「コンビニだけじゃないんだね」
「でも、たとえばだよ?たとえば、チェーン展開しているような巨大企業でマニュアル作って、会話術もその通りやってくださいねって言われたら、末端はその通りにやるじゃん?それがもしも、政治利用されているような内容だったらどうなるわけ?誰も知らないうちに何か、こう、、」
「考えすぎじゃん?だって会話術って好きなアーティストとか好きな食べ物とか流行ってるものとかだよ?政治なんて関係ないじゃんか」
「好きな食べ物、流行ってる店を言うでしょ?そこに行くでしょ?そこの店のSNSをフォローするでしょ?関連しているものが流れてくるじゃん?」
「何も政治関係ないじゃん」
「いや、ある、、、」
献灯がニヤリと笑った。
「印象操作だ」
to be continued by消息からのあらすじEpi.7-2本丸-借用財産配分方式-
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