序列四位のマロニエはあすなろにご執心。
永遠の美貌が求めたのは序列には永遠に属すことがなさそうな、東の果てのあすなろだった。
あすなろがマロニエの瞳をまっすぐ見つめると、マロニエはいつも以上に女を剥き出しにして、そのくせ嫌われたくない深層心理が淑女として手綱を握る。
最上級の女と歌われるマロニエを見ていると、序列一位を拝受した菖蒲は小さくなってしまう。
マロニエは永遠だ。双子の妹オメガという噂も出ている。無論兄のアルファの末裔は序列三位の楠である。
楠とマロニエはもしかしたら、、、
楠が自分に執着していることを菖蒲は自尊心として保持している。つまるところ楠の執着心だけが彼女にとっての自尊心であった。
あすなろは飄々としている。マロニエの執着もどこ吹く風。楠に従うその姿はマゾヒズムを彷彿させる。
「菖蒲がいいのなら」
マロニエは賢い。マロニエは永遠の美貌だ。だから彼女が本当の恋をしていることを誰も察してはいなかった。楠とあすなろ以外は誰も。
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