coming soon【MT公会堂】

ジョブズとのホットラインを手にしてから確かに仕事がうまくいくようになった気がする。俺自身は別として仕事だけは。

俺はそれまでも著名な経済人として地上に君臨して強権をふるっていたわけだが、ジョブズとのホットライン以降、富と名声はオートマチックに増幅していくものの、反転意識の最中に自信が減少していくバランス感覚を見出してしまった。見なくてもいいものをめざとく見つけてしまう、それがジョブズとのホットラインの弊害と言えるかもしれない。

silent no sensetionの時代に俺のような業種の人間がインターネット機構の再構築を任されたことは、素人の田植えのようなもので、荒らしてほしいという力が働いたのではないだろうか。

ガタガタに田植えをすると、収穫の時に困る。今はなんでも機械が仕事をするから俺の商売が儲かる。田植えも稲刈りも同じ会社の同じ規格の農機具を使えば、人間は考えることなく収穫するだけでいい。

俺はホットラインを受け取っては曲がりくねった田植えをしている気がした。すると自尊心が削がれていく気がした。やってきたことに誇りを持っているものの、自信が消えていく。数と反比例して自己が削がれていく。


【MT公会堂共著:SNS全盛時代】



7人のスイーツたちは時々「じいじ会」を催している。ホストは彼らの孫たちだ。

スイーツたちは必ずしも血族の子供がいるわけではないが、(多様性の可能性を伝えるのもリーダーの役目である)必ずホストを勤めるのは彼らの孫たちだった。

時代の最前線を楽しんでいる孫たちには驚かされることばかりであったが、リーダーたちが忖度する世間を知るにはちょうど良い判断材料だった。

数値化でできない流行の機微は孫たちの言葉の端々から感じ取れる。テープレコーダーの場所取りは各秘書の必須業務となっている。


あんころ餅はあずきとお餅から成り立っている。ドーナッツもプレッツェルもクッキーも、原材料は同じ小麦であるから、互いを理解することは容易だったわけだが、あんころ餅は原材料から孤立することが多かった。孫たちも皆小麦製品にはアレルギーがあると秘書から申し受けていたのだが、昨晩、重大な事案が報告された。

あんころ餅の息子が孫たちに小麦製品を食べさせていたというのだ。あんころ餅は疑った。なぜならこの目で見て付き合っているドーナッツたちとはかけ離れた小麦のように見えたからだ。

小麦製品の産地を確かめてみると、あんころ餅が育った餅米の農地利用不動産が登記されているではないか。次の「じいじ会」まであと数日。打つてはあるだろうか、、、

【MT公会堂共著:リーダーと七人の忖度】



[April.12 on AM24:00 Release ]


NOVEL OFFICE MT SECOND

what's NOVEL OFFICE MT SECOND

私たちは人種、国籍、宗教、職業、地位、性別、年齢にくくられることなく、同じ信念を持ちより良い世界の構築を目指す横のつながりの組織です。

行動理念:自分の地位や名誉を活かしながら横のつながりを形成し、世界を変革していく

行動規則:公にMT SECONDのメンバーであることを口外してはならない

行動承認:面談後、名簿への記載をもって承認されたものとする※メンバー承認後、名簿が配布される

行動規範:愛と正義

除籍処分:上記四原則に違反した場