椿が前進をはじめた。
偉そうなことを言っている椿が実際、自分のすべきことをいつも悩んで模索していることをほとんどの他人は知らない。まじめに生きるほどに曲解してネガティブに悩み、自分への攻撃材料にしてしまう変なところがある。
自分も他人もほとんど信じていない。そんな彼女がクリスチャンだって胸張って宣教しているんだから、信仰というものは不思議だと思わされる。
椿は自分の小説を信じていない。自分の力を信じていない。
下積みみたいなものを人生で一度も経験していないこともよくないんじゃないかなあと思ったりする。キラキラ気取ってる俺たちだってバイトしてるんだよって見せてやったら少しは社会の厳しさを理解したみたいだけどw
少し前の恋愛でも下積みを経験することなく引っ張り上げられて、その上、成り上がった果てに邪魔されて無意味にメンタルを病んでしまった。俺たちは見ていてイライラした。椿に対してね。自分のやるべきことをやればいいじゃんって。いい小説を書いてるって自負があるなら進めばいいじゃんって思った。
誰がなんと言おうと私は進むってそういう強さが彼女にあればいいと日々俺たちは心配になる。
椿は人の言葉を気にしすぎる。狭義の身内を大切にすればいいのに、身内のそのまわりのバランスまで考えて動こうとするからアンバランスになる。そんなの普通なのに、なんとかバランスを取ろうとする。彼女はうまく立ち回ろうと思うほどにアンバランスになる。
俺たちは椿に過去を忘れてほしいと思っている。過去があり続ける限り彼女は前進できない。過去を言い訳に本来のまっすぐな気性が腐ってしまう。
この数週間ずっとそうだった。
「でも」「だって」「そうはいっても」、言い訳ばかり。言い訳の主が過去の恋愛だとわかっていたから俺たちも本当にうんざりした気持ちになった。
進め、前へ!そう言っても進まない「でも」「だって」「そうはいっても」
切り離す勇気が必要だった。自分とまわりを、自分と過去を、自分と未来を。
切り離した昨日の椿の活躍に世界中が喜んでくれたし、大きな賛辞を送ってくれた。
世界が期待しているのは正直な話、彼女のつむぐ言葉であって小説そのものではない。
小説はライスワークだと早いところ気づいてほしいと思ってもいる。そしたら、もっともっと自由に俺たちをモデルにした小説を書いてくれると思うしw
世界が待っているのは彼女の明るさで、彼女の健康で、彼女自身の自由なサンクチュアリから放たれる言葉の光だから。
椿、ライスワークとライフワークは違うんだよ。
君のライスワークは小説で、ライフワークは言葉なんだ。双方を混ぜて考えてはいけないよ。
混ぜて考えてしまうと君はまた言い訳をはじめるだろうからね。
成り下がってはいけない、貧しい心に。
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