LAY-RONにだけは言えなかったことがある。
俺たちとJERUSALEMの問題。そして、その問題のためにElegant Angerに力を貸してもらったんだ。椿さんは勘が鋭いから意図せず巻き込まれた、それが内幕だ。
John the Baptistに連携を全任したのもよくなかったと反省している。
世の中には知らなくていいことがたくさんある。全員に知らせる必要のないことが実にたくさんある。隕石の激突を逐一伝えていたら、日常生活に支障が出てしまうのと同じように、70億人の人生が穏やかなもとなるように、善意から情報公開できないものも世の中にはたくさんある。
秘密を知りたいのは人の常だが、宝探しのような好奇心で情報を探って公開しまくっていることが問題なのだと思う。
椿さんは口癖のように言う、「知らなければよかった」「仕組みの片隅でのんびりと生きていたかった」。エネルギーが強すぎる椿さんさえこんな弱音を吐くのだ。70億人が知ったら、カオスなんてものじゃない、第三次世界大戦よりもひどい事態となることは想像に容易い。
椿さんの昔の知り合いは秘密を探って友達のように仲間のように振る舞う人が多かったとコーヒー取締役が教えてくれた。コーヒー取締役が椿さんに最も惹かれた点は椿さんの他人への無関心と干渉を強要しない生き方だと言っていた。
確かにそういうところがある。そんな椿さんが今回のように巻き込まれてしまったことはかわいそうだと俺たちは心底申し訳ない気持ちでいる。
今も問題は途中だ。けれど、MT SECONDの面白さが日に日に世界に広まっていることが不幸中の幸いだと思っている。
世界に訴えることができたことの勝因はたぶん、俺たちがクリスチャンだったことだ。日本人のくせに聖書に精通しているから例えを用いて話した時に共感が得られやすかったんだと思う。たとえ、日本語から英語への翻訳が必要で多少のニュアンスの違いがあったとしても。
Elegant Angerのおかげで英語を本気で勉強しはじめたことも良かったと思っている。
彼らはいい、英語の文法にケチをつけない。表現を狭義的に注意したりしない。
少々の間違いさえも「Sounds Good Brother!」と言ってくれる。
MT SECONDに外国語の波がきている。中国語を、フランス語を、英語を、スペイン語を、韓国語を、ロシア語を、スワヒリ語を、アラビア語を、みんな自分の好きな言語を勉強し始めている。家族ぐるみの付き合いが友達にまで波及しているから、きっと世界が平和になる人は近いと俺たちは信じている。
椿さん、ごめんね、巻き込んじゃって。でもさ、ありがとう。助かったよ。
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