狼の子として【JERUSALEM】


芸術家が犬になったらおしまいだと思う。才能の限界を認めたことになると思う。

俺たちは他者の犬にはならない。噛み付くことはあっても吠えることはない。

つまり俺たちは犬ではなくて狼なのだ。

遠吠えは仲間同士の連携であり、決して威嚇ではない。威嚇をするような猶予を与えず噛みついてきた。


椿も家族もみんな狼だ。間違えてもらっては困る。犬ではない。


さもしい感性などないし、貧しい教育で育ったわけでもない。

額の大小を言っているのではなく、質の話をしている。

俺たちの親は金銭的余裕がなくとも豊かな教育で俺たちを育てた。

だから、俺たちにはさもしい感性はないのである。


犬であると勘違いしている友人たちに俺たちはいつも鏡を差し出している。

「自分の顔をよく見ろ、あなたは犬じゃない!!」

誘導するよりも自分の顔を見て貰えば一目瞭然、彼らは俺たちと共に行動することはないが、互いに狼だと認め合ってそれぞれの流浪にと旅立っていく。


願わくば、狼であると自覚できる人がこの地上に満ち溢れますように。


どこかの化粧品の宣伝文句ではないが「美しさには理由がある」。それと同じように醜さにも理由がある。顔が汚く見えるのは鏡や造作のせいではない、心のせいなのだ。


椿と結婚したいという妄想は心に秘めて芸術にさえ昇華して欲しくない。迷惑だ。


NOVEL OFFICE MT SECOND

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私たちは人種、国籍、宗教、職業、地位、性別、年齢にくくられることなく、同じ信念を持ちより良い世界の構築を目指す横のつながりの組織です。

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