芍薬さんとJERUSALEMが同棲を開始した。俺たちにとっては好都合すぎるほどに好都合だということを少し話しておこう。
芍薬さんの料理はうまい。そこらへんのレストランよりも俺たちのわがままが通るから本当に俺たち好みに作ってくれて最高なんだ。疲れている時は塩気を強くしてもらえるし、胃が弱っている時は豆乳でちょっと柔らかめにまろやかさを出してくれたり細やかに微調整してくれる。何よりあったかい手作りが食えるのは独身彼女なしの俺たちにとって大変ありがたい。
今までは芍薬さんがひとり暮らしということもあって、お相伴に預かることが難しかったけれど、今度からはJERUSALEMと暮らしてくれているからいつでもたかりに行ける。しかも俺たち各々の家からもかなり近い好立地だから大変都合がいい。チャリンコで5分もかからない。誰よりも心配性なJohn the Baptistのそれぞれの家からも遠くないし、緑茶ばあちゃんの家の隣だから俺たちも心配なくいられる。なんやかんや言っても80過ぎてるから色々心配になるから。
DEAD SCREENINGたちも同じことを考えているようで、「お前たちいつ引っ越し祝い持っていく?」と探りを入れてきた。つまりかち合わない日に行きたいという目論見なのだろう。それはこちらとしても大歓迎だから互いにスケジュールを調整しあった。
ジャスミン茶や紅茶の姉さんたちもコーヒー取締役も芍薬さんとJERUSALEMの同棲に大賛成している。芍薬さんもJERUSALEMも芸術家肌といえば聞こえがいいけれど、エキセントリックでヒステリー、メンタルを崩すと時にセンセーショナルに他人を糾弾するような人たちだからひとりで住まわせていくことは本当に危険だった。不思議と攻撃的な芸術家がいっしょにいるとなんとも穏やかになるんだから不思議だ。ああいうのを運命の相手って言うんだと思う。芍薬さんの旧家の二階にコーヒー取締役が居を構えたのものそんな理由だったし、ジャスミン茶と紅茶の姉さんたちがわざわざJERUSALEMたちのために家族で同じマンションに引っ越してきたのも危なっかしい彼らを監視するため、そんな理由からだった。まあ、何も知らない他人はいまだに色々と言っているみたいだけれど。
表舞台で仕事をしている俺たちはJohn the Baptistの苦労をつぶさに見てきたつもりだ。いつも最前線で戦っている姿はもはや戦士だし、俺たちのためならゴリ押しも厭わない強い人たちだと思う。特にコーヒー取締役なんかは時々人の心を持っていないんじゃないかと思うような冷徹なことをしていた。いつか刺されるんじゃねえかなって子供心に心配になったこともあった。
芍薬さんもJERUSALEMも家の写真はほとんど見せるつもりはないそうだ。自分達のHOMEは自分達だけのサンクチュアリだからとか沸いたこと言ってたw
ほんとあの人たちは自分達のことになるとまわりが見えないくらい臭いこと言い始めるからこっちが恥ずかしくなるw
そんなわけで、幸せそうですよ。
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